- 船内設備
- 飲み水やお風呂の水はどうするの?
- 船の中の部屋はどのようになっているの ?
- 船橋にある真鍮(しんちゅう)でできた鐘(かね)は何ですか?
- 船のトイレは水洗ですか、流す水は足りなくなりませんか。
- 船の中に診察室がありました。お医者さんは乗っているのですか。
- 船のお風呂は、自分の家のものより、ずいぶん深いですね、なぜですか。
- 船内での楽しみ
- 乗船中、家族や友人と連絡をとることはできますか?
- 乗船中、メールは送れますか?
- 乗船中、新聞は読めますか?
- 陸地から遠く離れてもテレビを見ることはできますか?
- 海洋生物を見かけることはありますか?
- 洋上での日の出や星はきれいですか?
- 食べ物
- 長い航海の時、食べ物が足りなくならないの?
- 船のご飯は、だれが作ってくれるのですか。
- 掃除
- 衣類の洗濯はどうするの? 理髪店はあるの?
- 船の中の掃除は、いつ、だれが行うのですか?
■ 飲み水やお風呂の水はどうするの?
船の底に、水や油を溜めておくタンクを持っています。
港にいるときにこれらのタンクに積み込み、消費して少なくなれば次の港で補給します。
次の港までに水が不足するような場合を考えて、海水を真水に変える装置(造水器)を備えている船もあります。
練習船では造水器を備えていますが、それでも水が不足しそうな場合、浴槽に海水を張って入浴することもあります。
ピリピリと身がひきしまってなかなか気持ちのよいものです。
清水、燃料油、バラスト水(海水)などを、船底に造られたタンク(二重底タンク)に積み込みます。
船底部分に積み込むことによって、船体の重心を下げることができ、船の安定性を増すことができます。

■ 船の中の部屋はどのようになっているの ?
ほとんどの船の部屋には机、ベッド、引き出し、洗面台などが備えられています。
乗り組んでいる人達一人一人に部屋が割り当てられていることが多いのです。
たくさんの人が乗っている船では相部屋の場合もあります。
■ 船橋にある真鍮(しんちゅう)でできた鐘(かね)は何ですか?
その鐘は、時を知らせる“タイムベル”というものです。
時計がなかった昔、正確な時間を知るのは正午に太陽の高度が最大になった12時だけでした。
正午以降は、30分毎に砂時計をひっくり返し時間を加算していくことで、時刻を知ることができました。
そのため、砂時計をひっくり返えす30分毎に、タイムベルを鳴らして船内に時間を知らせていました。
タイムベル1回を1点鐘(てんしょう)といいます。
12時30分は1点鐘、13時00分に2点鐘、13時30分には3点鐘というように、タイムベルの回数で時刻を知らせていきます。
船上では、当直が4時間交代で行われているので、このように30分毎にタイムベルを鳴らしていくと、4時間が経過した8点鐘が当直交代の合図となります。
当直交代後は、再び1点鐘からはじめます。
ベルを鳴らす回数を少なくし、周知しやすいようにするためです。
時間とタイムベルの関係は以下のようになります。
18時30分から突然、点鐘の数が大きく変化します。
これには諸説あり、『夕方船を襲う海坊主に夕方の時間であることを教えないようにするため』、『昔ある船で19時の6点鐘で反乱を起こすという計画があり、点鐘をずらし未然に防いだことにあやかり、船内秩序を守るため』などと言われています。
また、海上衝突予防法では、視界が悪い時や船が陸に乗り上げた時などに、他船に自船の存在を知らせる警鐘である“号鐘”を保持することがが義務付けられており、タイムベルがその役割を持っています。
下のベルをクリックすると実際のタイムベルの8点鐘を聞くことができます。![]()

■ 船のトイレは水洗ですか、流す水は足りなくなりませんか。
水洗トイレです。
大勢で乗り込んでいる練習船では、船の内で大変貴重な真水を使わずに、海から吸い上げた海水を使って流しています。
汚水は、海を汚さないようにするための国際的な取り決め(国際条約)に基づいて処理しています。
例えば、トイレの汚水をいったん船の中に設けている装置に溜め、そこでバクテリアにより分解処理し消毒した後に海に流しています。
■ 船の中に診察室がありました。お医者さんは乗っているのですか。
客船など長い航海に大勢のお客さんが乗船する船は、常にお医者さんが乗っている船もあります。
お医者さんが乗らない船の場合、船を動かすために乗り込んでいる人達(船員)の中に、乗組員全員の健康や船内の衛生維持を見ることができる資格を持った人がいます。
学生達がたくさん乗っている練習船の場合、医療の知識や技術を専門的に学んだ人(病院の看護師のような人)が常に乗り込んでいます。
さらに、遠く海外への航海する際にはお医者さんが乗船します。
船内にはレントンゲンの設備や手術台も備えており、船内で手術をしたこともあります。
お医者さんは、一人で色々な怪我や病気を診なければならないので大変です。
■ 船のお風呂は、自分の家のものより、ずいぶん深いですね、なぜですか。
海上を航海する船は、波によって揺れます。
波が大きいときには、揺れによってお風呂のお湯が飛び出してしまうので、皆さんの家のお風呂よりも深くしています。
写真では、浴槽の半分までしかお湯が張られていませんが、これで十分な量なのです。ご家庭の浴槽に比べ深いのがわかりますね。
船によって異なりますが、練習船ではボイラー(蒸気を作る缶(かま))からパイプで導いた蒸気をお風呂の水に噴き出して沸かしています。
また、お風呂の湯に限らず、船内で使用される温水も、練習船では全てボイラーによってできた水蒸気により作られています。
■ 乗船中、家族や友人と連絡をとることはできますか?
もちろん、できます。
岸壁などではPHS等で大丈夫です。
少し沖に行くとPHSでは無理なので、携帯電話がいいでしょう。
陸地から離れてしまうと携帯電話の電波が届かなくなります。
船には日本国内で使える船舶電話と呼ばれる電話があります。
船舶電話は日本の人工衛星を使っていますので、 日本沿岸から200海里くらいの海域で電話をしたりファックスを送ったりできます。
日本からずっと離れてしまったら、インマルサットと呼ばれる 国際的に利用できる人工衛星を使って、通信を行います。
これを使えば、太平洋の真ん中や大西洋など地球のどこにいても、電話やファックスができます。
インマルサットは、大変便利なのですが、電話料金が、1分間250円くらいかかるので使いすぎには注意が必要ですね。
■ 乗船中、メールは送れますか?
前の質問にあったように、港に着いている時や、陸地の近くを航海している時は、陸上と同じように携帯電話やPHSが利用できることがあります。
この場合には、個人の携帯電話やパソコンでメールを送ることができます。
陸地から離れてしまったら、船舶電話の電波を使ってメールを送ることもできます。
また、インマルサットの電波を使ってメールができるシステムもできています。
しかし、船舶電話もインマルサットもメールを使うときには、通信料金が大変高いので、個人で利用することはあまりありません。
船と会社などとの間で必要な業務で利用することがほとんどです。
■ 新聞は読めますか。
読めます。
日本の共同通信社という会社から船舶向けにファクシミリで新聞を放送しています。
船にはファクシミリ受信機があって、共同通信社と契約すれば新聞を受信することができます。
短波という電波を使っていますので、世界中どの海域を航海していても新聞が読めます。
陸の新聞と同じように、朝刊と夕刊があり、 日本国内や世界の出来事を知ることができます。
普通の新聞よりページは少ないのですが、政治や経済のことだけでなく、スポーツの結果や芸能の事柄までたくさんの記事があり、遠洋航海中は大切な情報源です。
■ 陸地から遠く離れてもテレビを見ることはできますか?
地上波の放送は、船が陸上から離れるにしたがって、見えなくなってしまいます。
衛星放送なら陸地から100kmくらいまで大丈夫です。
最近は衛星放送用アンテナを持っている船が増えてきました。
アメリカに行ったらチャンネルを調節することによりアメリカのテレビも見ることができます。

■ 海洋生物を見かけることはありますか。
いろいろな海域で様々な海洋生物と出会えるのは、船に乗っているものの特権といえます。
歓迎して・・いる・かのようにイルカの群れが船の回りを飛び跳ねる姿をよく見かけます。
クジラに出会うこともあります。
専門家は、汐の吹き方でクジラの種類が分かるそうです。
その他、いろいろな海洋生物を見ます。
漂い、昼寝をしているような“まんぼう”
帆を立て風で走っているように見える“帆立てクラゲ”の群生。そのクラゲを食べる“かつおのえぼし”
顔をのぞかせ、あいきょうを振りまく“アザラシ”。大きな翼を広げ、悠然と滑空しながら船の後ろをついてくる“アホウドリ”
大洋を渡るのに疲れ果て船上で翼を休める“渡り鳥”
頭を突き出してキョロキョロと見回しながらゆったりと泳ぐ大きな“ウミガメ”
チョロチョロと泳いでいる“ウミヘビ”
一瞬のタイミングで“エイ”のジャンプ
空から海に突入して魚を捕る“ペリカン”
などなど
海は生物の宝庫です。
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■ 洋上での日の出や星はきれいですか。
最高にきれいです。
空気が澄んで、雲がないときは、空一杯の星、星、星降ってきそうです。
夜空をじっと見上げていると、星のように輝いて動いている人工衛星を見ることもできます。
東の空から昇り、西の空に沈んでいく太陽が、真っ赤に大きく見えます。
一日の始まりと終わりをドラマチックに伝えてくれます。
雲がなく空気が澄んでいるとき、太陽が水平線に隠れる瞬間、緑色の輝きを見るときがあります。
これを「グリーンフラッシュ」と呼んでいます。

■ 長い航海の時、食べ物が足りなくならないの?
もちろん大丈夫。
それぞれの船の航海の期間を考慮して冷凍庫や冷蔵庫を装備し、港を出る前に十分な食料を積み込みますから心配ありません。
ちなみに、客船や多くの学生達が乗り組んで訓練を受ける練習船の冷凍庫と冷蔵庫の容積は、皆さんの家の大きさほどあります。
船ではいつも新鮮な魚を食べることができるの?などという質問もよく受けます。
商船の場合、港で積み込んだ魚(ほとんどが冷凍もの)を食べています。
魚を捕ることを仕事にしている漁船の場合には、捕り立てのおいしい魚を食べることができるでしょう。
清涼飲料水などはどうしているかというと、まず客船やフェリーではこれらを船内で販売しています。
練習船では、清涼飲料水の自動販を備えています。
会社の船ではこれらは個人で調達ということになります。
参考までに練習船での食事を「よくある質問」のコーナーで紹介しています。
■ 船のご飯は、だれが作ってくれるのですか。
練習船の場合、訓練の為に乗り組んでいる大勢の実習生や乗組員(140人程)のために、調理を行う資格を持ちご飯を作ることを専門とする人達が乗り組んでいます。
乗り組んでいる人達が交代でご飯を作る場合もあります。
航海中には夜中に働いている人もいるので夜食を含め、4食作ることもあります。
調理方法は、ライスボイラーとよばれる蒸気を利用した大きなお釜で、ご飯を炊いたりお味噌汁を作ったりします。
お肉や魚などは、火を使わず電気の力で焼くようにしています。
火を使って火災の原因にならないような工夫です。
生ものであるお刺身は、港にいる間に業者さんから買ったお魚を冷凍庫などで保存しておき、船内でさばいてお刺身にします。
帆船で太平洋を渡る時には、イカやカツオ、マグロが釣れることもあり、思いがけず新鮮な刺身をいただける場合もあります。
魚を獲ることを仕事にしている船(漁船)の場合には、取れたての新鮮なお魚をおいしくいただけますね。
漁船に乗っている人にしか味わえない楽しみですね。
■ 衣類の洗濯はどうするの? 理髪店はあるの ?
大きな旅客船を除いてクリニーング屋さんはありませんが、ほとんどの船には電気洗濯機や乾燥機が備え付けられています。
自分で洗濯、乾燥、必要ならアイロンかけもします。
大きな旅客船を除いては、理髪店はありません。
港に着いたときに理髪店に行く人もいます。
航海が長い場合、港での荷物の揚げ降ろしで忙しい場合などは、仲間のうちで器用な人がみんなの髪を切り、整えています。
なかなか上手なものですよ。
「自分の身の回りのことは自分で」というのが、原則ですね。

お〜い、あんまり切りすぎないようにしてよ〜
■ 船の中の掃除は、いつ、だれが行うのですか。
船の種類によって、掃除の時間やだれが掃除を行うかは様々です。
練習船の場合、毎日、朝の6時半頃〜7時過ぎ、夜の8時前の2回、全員で掃除をしています。
左の写真は、『タンツー』と呼ばれている、デッキを椰子の実で磨き綺麗にしている様子です。
右の写真は、部屋にあるスカッツルという船の丸窓を拭いている様子です。
デッキから教室、機関室と船内中をきれいにしています。
また、デッキ磨きに使う椰子の実は、ハワイ入港の際にお世話になっている日系人の皆さんに集めていただくようお願いしておき、船がハワイの港に入ったときに頂戴します。
ご家庭で使用される亀の子たわしは、椰子の実の繊維を束ねたもので、デッキを磨く椰子の実の断面は亀の子たわしと同じ感覚です。















